石見銀山 群言堂

第七話 世界中の人が幸せになる事業ってなんだろう|群馬県高山村 在る森のはなし 木暮咲季

第6話の最後、「次回は事業プランをお伝えします。」と書いてしまったもののうまく説明できるだろうか、と震えながら1ヶ月過ごしました。(リーダーにあるまじき気の弱さ…)

めちゃくちゃシンプルに言うと、世界中の人が幸せに生きていくにはどうしたらいいか、それをどこまでも本気で実践しよう!というのが私たちの心意気です。今日はその想いをベースに立ち上がったプランを紹介していきます。

”在る森のはなし”はこれから会社になるので今日は”私”ではなく”私たち”、と主語を変えてお伝えしていきます。

事業内容

カフェの外席になるウッドデッキ

私たちが現在実行しようと思っている事業は大まかに3つあります。

1.デイキャンプ

2.魔法のコーディアル(商品開発)

3.カフェ

あと2つほど事業を計画中ですが、まず初めにこの3つからスタートする予定です。

これらの事業は、先ほどお伝えした「私は何をしに生まれてきたんだっけ?」という問いにメンバーそれぞれが向き合いながら関わっているうちに偶発的に生まれた事業です。

これらの事業を進めながらメンバーの変化成長をみんなで助け合いチームを作っていく。

それそのものも事業の目的です。

いつかこの成長のプロセスも事業化できたらいいなと思っています。

今回はデイキャンプについて紹介したいと思います。

自分を見つめ、語り合うデイキャンプ

メンバーの子を抱っこしながら、会場作りの現場監督中 腕がプルプルです

名前がしっかり決まっていないためデイキャンプと呼んでいますが、
通常のデイキャンプとは一味違います。

何が一味違うかと言ったら、ちょっとお節介なところです。

ゆったり食事をし、その後焚き火を囲み語り合う時間を設けます。

食事のメニューは五感が目覚め、そして安心感のあるメニューです。

これは食事の時間帯で
普段スイッチが入りっぱなしでオフにならない人、
出かけざまに喧嘩しちゃってちょっとご機嫌ナナメな人、
友達と来たけれどちょっとうまく喋れるか不安な人

などなど、日常の中であらゆる感情に飲まれて自分のニュートラルを忘れてしまった状態から真ん中に戻っていただく。そんな魔法のメニューです。

初めてのサービス提供の練習でタイムオーバーしてしまった裏事情付きのひと皿

この日は焚き火の力をお借りしてそれぞれがグッと肚に力を入れて自分と向き合う節目の日だったので大きな火を灯しました。

実際には参加いただく方に合わせて、どのような火を灯すかを変えていきます。

敬意を払い自然の力をお借りします。

練習とはいえ、メンバー自身が本気でお客さんになって参加しました。

焚き火を囲みファシリテーターの問いかけとともに一人ひとりが語ります。

自分の本当のことを”言葉にする”ことで、震えたり涙がでたりします。

自分で喋ることで心が動き、心に火が灯ります。

映画をみて感動した後に、よし!明日から頑張ろう!とか、怖いけど挑戦してみよう!
など心に火がついたり背中を押されるような経験は誰しもあるのではないでしょうか。

”自分の言葉で喋る”ことってそれと同じ力(もしくはそれ以上の力)があるのです。

焚き付けには松の葉を使用 おかげでものすごい火力でした

わざわざ語る場を設けて自分と向き合おうだなんて、できれば逃げたい。

と思う人が多いのではないかと思います。

しかし、これまで紆余曲折して今に至る私自身の経験や、仲間たちの変化を見てきた経験から、

「そのままでいいよ。ありのままでいいよ」

という言葉は時に相手の本来の力を頭打ちにする言葉になってしまう、という実感があります。

そのままで良い。と言って核心に触れずに生きていくことは一見楽そうに見えるけれど、

もし、相手の本来の姿をとらえずにその言葉を使っていたならば「自分に嘘をついたまま生きていていいよ」と同じ意味になってしまいます。

どこまでもバカ正直に、世界中の人が幸せな世界を作りたいと思っています。

だから、あなたの命を無駄にしないでほしい。と本気で思っています。

焚き火を囲んでのひとコマ 農家の渡辺君と映像作家の飯塚君

今回はデイキャンプについてご紹介しましたが、次回は魔法のコーディアルについて紹介していきたいと思います。

なんのこっちゃと思われたそこのあなた。ぜひ次回も読んでいただけたら嬉しいです。

ちなみにこの商品は高山村に新しくできた加工施設を利用させていただき制作する予定で、現在試作中です。こちらの施設についても紹介していきたいと思います。



写真:まるやまえり


筆者プロフィール

木暮 咲季

こぐれ・さき

1987年群馬県生まれ。東北芸術工科大学卒業。山形・蔵王の麓にて10年間、農、教育、手仕事などの仕事をしながら半自給自足生活。2016年秋に群馬県の高山村に移住。現在は「カエルトープ」に暮らしながら「在る森のはなし」を立ち上げ&開拓中。その他、村づくり業務、移住・定住コーディネーターの委託をうけている。

群馬県高山村・移住と暮らしのサイト

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