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人々の集いの場所へ

文中の出前ちんどんの様子。

この家が1996年に移築されたとき、長い時間をかけて思い描いたさまざまなものが、
結ばれてきたことを感じました。
一つひとつは些細なことでも、必要なものを拾い集めれば大きく育っていく、
そんな実感がありました。
仕事面でも、「ブラハウス」の商品と並行して「群言堂」の新ブランドを立ち上げ、
会社がゆるやかに変革していった時期でした。
鄙舎を移築した五年後、隣に現在の本社社屋であるワークステーションを建てたので、
鄙舎のほうは、ふだんはわが社の社員食堂として使うようになりました。

鄙舎の床の間の様子。

社員がどう思っているかはわかりませんが、囲炉裏があって、広い空間や縁側や美しい景色があって
どんな会社にも負けない社員食堂だとわたしは思っています。
また鄙舎は町の人たちが集まったり、コンサートが聞かれたり、
学生たちが合宿をしたり、結婚式が行われたり、
さまざまなかたちで人が交流する場でもあります。

出前ちんどんのリハーサルをする学生達

10年あまり前、自転車旅行の男子学生をわが家にたまたま泊めたことがきっかけで、
立命館大学の「出前チンドン」というサークルが、毎年合宿に来てくれるようになりました。
彼らは合宿中、昼間はここで練習をし、最後の目には縁側でコンサートを開いてくれます。
夏の宵、町の人たちも集まって、実に贅沢なひとときです。
家は、人が交わってこそ家です。昔の田舎の家には、常に人の交わりがありました。
近所の人がお茶を飲みに来たかと思えば、久しぶりに里帰りしたからと寄っていく人もいる。
鄙舎はそんなふうにいつでも、人々が集う場所でありたいと思っています。

鄙舎のお披露目会の様子。

鄙舎での結婚式の記念撮影。

  

茅葺の家「鄙舎(ひなや)」は、屋根の葺き替えのために必要な資金のご支援を募集しています。詳しくはリンクからご覧ください。


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