石見銀山 群言堂

第11週目_棟に向って茅を葺くーその2|鄙舎茅の葺き替えプロジェクト

定点観測地点から_西南

定点観測地点から_北西

定点観測地点から_西側

屋根内部から見るともうあとわずかで茅で覆われるのがわかります。

ここに向ってずっと茅を葺いてきました。

棟の作戦会議です。

2017年5月29日(月)

カメラのフレームには、いつも棟が入るようになり、地面ははるか下となりました。地上から約10メートルの高さにいます。棟の形について話し合いが始まっています。棟まであと6層ほどとのことですが、葺く茅の長さや処理の仕方を相談しながら進めています。
残りの部分を見ていると、もうすぐ葺き終わるような気がして尋ねてみると、棟を造る部分と下から吹いてきた屋根の境界部分の接点を調整するのに時間がかかるそうです。

棟までの距離を測っています。

1997年移築当時の茅葺きの様子です。今と変わりません。


破風部分にとりつけられた「あみつけ」。

「あみつけ」を横から。

さっさとスピーディーに綺麗に丁寧にと3拍子揃って葺かれていきます。

いよいよ来週は棟にとりかかります!

現場は人と補充の茅でいっぱいです。

上に向って補充の茅を上げていきます。

2017年5月30日(火)

東西南北全ての平が破風まで葺き揃い、本日は破風の部分に「あみつけ」といわれる茅が葺かれていました。棟に向って葺いてきた角と馴染むような、やや斜に傾けた角度にとりつけられ、屋根の姿がぐっと凛々しく見えてきました。
あともう少し棟まで平を葺きますが、茅を足場から屋根上へ放り投げたり、その茅を素早くほどいて手で掻き削ぎ並べ揃え、と現場はヒートアップしています。来週明けにいよいよ棟づくりに入る予定で進んでおり、楽しみにしています。

こんなに高い位置まで人の手で茅を葺き上げてきました。

作業の様子と屋根の形がよく見える地点から。


こんなに茅を積んでいくのか、と思うほど、積んでいきます。

現場は屋根のてっぺんなので、バケツリレーのように茅を運び上げます。

葺く面積はそれほど大きくありませんが、両側を交互に何層も葺いていきます。

2017年5月31日(水)

棟の土台となる部分にどんどん茅が葺かれていきます。現場は茅でいっぱいで、屋根の途中に置き場が設けれられ、足場から放り投げては受け取り、またその上の茅葺き現場へ上げられていきます。

定点観測地点の遠景から。

1997年移築時の写真より、ほぼ同じ工程の葺き替えの様子。

茅の家・鄙舎を葺きかえるの他の記事