石見銀山 群言堂

信じる

遠くを見つめる松場大吉

ある本で読んだ言葉が強く心に残っている
「工業化時代、物は良いか悪いかだった。
情報化時代は好きか嫌いか。
心の時代は信じるか信じないかだろう」
二十一世紀は心の時代と言われて来た。
しかし、世間では不正が露呈したり疑惑偽装が蔓延したりで
心底信じられるものをみつけることが難しい時代になっている。
私たちは「信じあえる」ことを大切にしたいと思う
「信じてもらえる自分でありたい」
「人を信じることができる自分でありたい」つまるところ自分なのだ。
人が信じられなくなると自分が嫌になる
また、逆に人を信じることができると自分が人として
ひと回り大きくなれたような気がしてそんな自分が好きになれたりする。
何かを信じる時どれほど雄弁に説明されたとしてもそれを
信じるか否かはまた別である。結局は人であろう。
言葉足らずや寡黙な人でも信じられる人は信じられる
この人の物なら信じよう、この人の言ったことなら信じようそんな気にさせる人がいる
大吉っあん曰く、目は口ほどに物を言う
目を見れば信じられるかどうかはわかるそうだ
「ピュアな人は目が美しいんだよ」の大吉っあんの言葉に
私は思わず目を伏せてしまった…

登美

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