石見銀山 群言堂

石見銀山の草花ブログ*師走|令和元年

秋の花にグンと近寄ってご覧ください。

遠くからみると一色のようでもクローズアップすると複雑な色あいです。{アキノタムラソウ}

仏様の台座のようだから{ホトケノザ}というそうです。

ノアザミの紫色と青みが深い緑の葉は他と雰囲気が違って目をひきます。今月のイラストのモチーフにしました。

綿毛が飛んだ後に残る白い花床の構造も美しいです。

まだ11月が残っているというのに急に寒くなってしまい、畦道の草花たちの姿が消え始めています。曇りの日ともなると、灰色の景色の中にいるようで、早くも春が待ち遠しい気持ちです。このまま冬がきてしまうかな、と少し気落ちしていたところ、撮影の日、とても気持ちの良い秋晴れで、大森町で紅葉狩りを楽しめました。最後の「大森町は今こんな景色です。」で美しい紅葉をお楽しみください!

晩秋の日差しの下で

銀山川の川辺のキンエノコロはリズミカル。

花の姿が少なくなったと思っていたところ、初めて見つけました。{シマカンギク}

ユニークで可愛らしい{ハキタメノギク}は窒素分が多い場所に咲くそうです。掃き溜めに咲いていたためその名前がつきました。

裏山に祀っている「山の神様」への暗がりの道の途中に{オオハナワラビ}。

うぶ毛がキラキラと。

今朝、気温は3℃で初霜が降りていました。一昨日の夕方のニュースでは、東京の街角で「完全防備じゃないとダメですね」と出勤途中のサラリーマンがコートに手袋で答えているのを見て、まだ手袋まではしてないなぁ、と思っていたのですが、今朝の寒さに、衣替えで出し忘れた手袋を探そうと思います。1週間ほど前に撮影をして、大森町の秋の様子をご紹介することができてよかったとほっとしています。

鄙舎の周りの秋

もぐさ2が甘えにきてくれました!

ハデ干しも終わり、稲こぎを男性社員が行いました。初めての有機農法によるお米は13俵ほどになるそうです。

「山の神様」から降りる階段の木漏れ日。

畦道を通る時に、努めてもぐさ2の名前を呼びかけるようにしていました。というのも、もぐさ2が名前を呼んでも反応しないね、と同僚と話したからです。最近は稲刈り後の田んぼの真ん中にいるので、朝や昼に「もぐさ〜」と呼んでいたら、顔を向けるようになり、そのうち、もぐさから「メエ〜」と呼ばれるようになりました。成長しているとはいえ、まだまだ子ヤギで、近寄ってきて頭や背中を撫でさせてくれます。

今月の分類外のあれこれ

遊歩道の切り株に鮮やかな青紫色のカワラタケというキノコを見つけました。

秋を彩る植物はドラマチックな色あいなのでしょうか。

赤い落ち葉を美しいと感じる感覚はどこからくるのでしょう。

「侘び寂び」「エイジング」といった言葉が浮かびます。

周囲の色あいの彩度が落ちる中、青々と陽に輝く苔。

木の間から勢いよく。アーティスティックです。

大森町は今こんな景色です。

代官所跡の銀杏を見上げて。

秋風にひらひらと舞う銀杏。

銀杏と紅葉と青空と。

城上神社の紅葉は地元の人も観光の人も知っているようです。

錦織のように美しく重なった秋ならではの色あい。

こんなお天気に恵まれると本当に嬉しくなります。

下河原吹屋跡付近にて。秋の木漏れ日。

SNSをみると、友人たちが「大森町のここの紅葉が綺麗です」と投稿しているのを見かけて、撮影の日さっそく少しルートを外れて立ち寄りました。代官所跡の銀杏や城上神社や下河原吹屋跡の紅葉をここではご紹介しています。観光客の皆さんも口々に「綺麗ね」「綺麗だね」と目をほころばせ、写真におさめていました。お近くの方はこれから、遠くの方は来年など、ぜひご旅行の際には散策にいらしてください。

お届けしているエリアは主に「城上神社」付近です。

inkan_koyanagi_recipe.jpg 担当:小柳

石見銀山の草花たちを見つめての他の記事