十余年ぶりに復刻となる 玉糸ボーダー。玉繭（たままゆ）と呼ばれる、紡ぐと独特なふしを持つシルク糸を使い、一見無地に見えながらも光の加減でボーダー柄が浮かぶ地模様に織り上げました。特別なセレモニーにもふさわしい一着に仕上がりました。

玉糸ボーダー　

絹 100％

2頭の蚕（かいこ）が1つの繭を作った「玉繭（たままゆ）」を主原料として引かれた玉糸を織り込んだ素材です。ふつう一頭の蚕はひとつの繭を作ります。ですが稀に二頭の蚕がひとつの繭を作ることがあります。その繭は玉繭と呼ばれ紡ぐと独特なふしを持つ美しい糸になります。二頭の糸が絡んでもつれ合った状態なので、糸に引き出す製糸の工程は容易ではないそうです。

極細な生糸（きいと）の中に大きな節や小さな節が飛び込み、不均一な節が自然な風合いと光沢を作り出します。一本の糸の中に、様々な表情を持つ美しく素朴な糸となります。その玉糸と通常の細番シルク糸を交互に織り込み、糸の太さの強弱を活かしたランダムなボーダー柄を作りました。

大変軽く、肌になじむの優しい着心地は絹ならではの特徴です。肌にふれてその上質さを実感していただけることと思います。