石見銀山 群言堂

第2週目_足場組みの始まり|鄙舎茅の葺き替えプロジェクト

足場になるパーツです。

年代物の苔はまるで芸術作品のようです。

この鄙舎の姿も見納めです。

ユニットになったパーツを組み立てていきます。

午後2時過ぎには、おおよそが組み上がってきました。

2017年3月23日(木)

出社時に、鄙舎の周囲に頑丈そうな部品が置かれており、朝礼では、いよいよ今日から足場の組み立てが始まると伝達されました。午前中に作業の進捗を尋ねると、おおよそ胸より上の高さに足場が組まれ、夕方には終わりますよ、とのことでした。午後2時過ぎ、見る見る間に足場は組み立てられていき、午後4時には組み上がっていました。足場に登ってみるといつも見ることのない景色と茅葺き屋根を間近で見ることができ、ところどころに開いた穴らしきものや茅がもう朽ちているのを見つけました。


日陰になる側の屋根には絨毯のような苔が生えています。

日の当たるこちらの面は、茅が乾燥して白けています。

2017年3月24日(金)

足場ができて早速、屋根の苔をとる作業が始まりました。乾いた苔はぼろぼろに崩れてしまうので、主に屋根の北側と東側のふかふかした部分を丁寧にとって確保しておきます。普通はこんなことをせずに剥がしてしまうそうですが、せっかく立派に生えた苔なので利用したいというのが登美さん・大吉つぁんの想い。何になるかはこれからのお楽しみです。


丁寧にできるだけかたまりで剥がしていきます。

苔を剥がすとぼろぼろに朽ちて土のようになった茅が出てきました。

2017年3月25日(土)

休日本社前を通ると茅を下ろしはじめていました。職人さんたちは土日も関係なくお仕事です。「休みは雨が降ったとき」とのこと。なんだか素敵な働き方です。丸太の足場が屋根の内側の骨組みに結わえつけられて、いよいよ茅葺き工事が始まるぞという雰囲気になってきました。


状態の良い茅は再利用するためとっておきます。

遠景はいかにも茅葺き工事中!といった様子です。

2017年3月26日(日)

日曜日に顔を出してみると、もう茅がなくなり中が見えている部分ができていました。屋根裏部分に登ってみると構造が間近に見えてダイナミックです。初めて上に上がりましたが、なかなかこんな機会はないのでワクワクします。床部分が土で塗られているのも初めて知って驚きでした。今度は2階を作る計画と聞いているので、この屋根裏を見ながら泊まることもできるかもしれませんね。作業終盤には、翌日雨の予報だということで中が見えている部分にシートをかけていました。雨ということは、ようやくお休みですね!お疲れさまでした。

屋根内部の構造。

雨よけのシートをかける様子。

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