石見銀山 群言堂

ふりかえる 昔の資料から

以前、配布していたパンフレット

資料を整理していたら、昔作ったパンフレットが出てきました。

その時の私たちが考えていたこと、言葉は違えど、
昔も今も大切なことは変わらないとつくづく感じました。
今回は、そのパンフレットの一文をお伝えしたいと思います。

他郷阿部家の土壁

『復古創新』 日本の暮らし方

ここは豊かな土地です。
木・石・竹・鉄・紙・土・藁
素材はなんでもそろいます。
自然の素材でつくられるシンプルなデザインは
年月と共に風合いが増し
丸みのあるアメ色に仕上がっていきます。

技と知恵を受け継いだ職人がいます。
自然と向き合いながら学び、古いものを直しながら伝えていきます。
直しすぎず、必要な部分だけ直します。
只々、今あるものを大切に使いたいとねがって
それらに寄り添いながら暮らす人たちがいます。
ここで生まれ育った人、縁あって移り住んだ人、およそ500人
まるでこの町の五百羅漢のように
年齢も職種も関係なくいろいろな個性の人たちが交じり合います。

茅葺きの家 鄙舎の縁側

道端で交わすあいさつや子供を見守る視線は、
まるで大きな家族のよう縁側に腰掛けて話すたわいもない
会話楽しい話題の主人公は、いつも決まってご近所さん。
となりのおじいさんの特技のこと
おばあちゃんの秘伝のレシピのこと
おかあさんたちの悩みのこと聞いているうちにひらめくのです
企画室でいくら考えても出てこない面白くて新しいこと。
ここには夢があります。
素敵な日本の暮らしがあります。
当たり前のものを失いかけている今だから
ここでしかできない仕事を見つけました。

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