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『今﨑希』の場合|三浦類の職場放浪記②

三浦類の職場放浪記|『今﨑希』の場合

今回ご紹介するのは今﨑希(いまさき・のぞみ)さん。
今﨑さんは1989年生まれの26歳。
大森町のある大田市の隣、江津市の出身だ。

昨年6月より群言堂本店のスタッフとして接客の最前線に立っている。
おっとりとして物腰も柔らかだが、
自分の意見をはっきりと言うしっかりさんでもある。

高校まではずっと江津。
古着や音楽が好きだったが、
興味を深められる環境が地元にはなく、
卒業後は県外に出たいと思っていた。

高校の推薦もあって兵庫県西宮市にある女子大に進学した。

県外に出て、島根の良さに気付き始めた。
大学1年の夏には初めて大森を訪ね、
町並みの中に住みたくなるようなおしゃれな古民家を見つけた。
その時、一瞬だけ島根に帰ってもいいかなと思った。

転機となったのは大学2年の夏に始めた、
大阪・中津の喫茶店でのアルバイトだった。

絵描きや音楽好きが集まる空間だったことも良かったが、
何より社長をはじめとしたスタッフの自然体な働き方に魅かれた。
かなり年上の方も多く、
大阪でコアな時代を生きてきた濃厚なキャラクターが揃っていた。

多才で顔も広い先輩たちから、
たくさんの刺激と新しい出会いをもらった。

それまでスーパーのアルバイトなどで
無理やり笑顔を作っていい人を演じていたが、
そこで働くようになってから自然に笑顔が出てきて
「私、無理して作らなくてもいい人だわ」と気付いた。

自然にこぼれる笑顔が魅力的

大学4年の夏、
なんとなくくすぶっていた就職活動を中断しトルコへ行った。
その旅をきっかけに宿や旅行関係の仕事に興味が湧くようになり、
卒業後は有馬温泉の旅館に職を得た。

旅館にはフロントとして入ったが、
経理・広報・営業・仲居などあらゆる仕事をした。
中津に引っ越してインド喫茶での仕事も続けていたので、
就職してから一年半ほどの間は働き詰めだった。

忙しすぎる生活を一度リセットするため思い切って退職した後、
元同僚の実家がある札幌を訪ねた。

たまたま行った占いで「あなたハワイ行く」と言われ、
大阪で別の元同僚にそれを話すと、
知り合いがハワイでの仕事を斡旋していると紹介された。
「ハワイに呼ばれている」と思った。

あれよあれよという間に面接が決まり、
ハワイで働くことに。

当初旅行会社のツアーデスクを希望していたが、
なぜかウェディングアドバイザーの面接も並行して受けることになり、
気付いたらウェディングアドバイザーとして採用されていた。
何はともあれ、ハワイでの仕事が始まった。

ハワイではお客様も従業員もほとんどが日本人で、
日本にいるかのように働いた。
一生に一度のウェディングという責任の重さはあるが、
誰かの大切な思い出づくりに関われることにやりがいと喜びを感じた。

住まいは気の合うアメリカ人やブラジル人とシェアハウスをして、
自然に英語も学べた。オフにはマウイやハワイ、
カウアイなど近くの島にも遊びに行くなど、
仕事もプライベートも存分に楽しんだ一年だった。

本店で働く今﨑さん

2014年の3月に帰国し県外で宿の仕事を探したが見つからなかったため、
しばらく地元島根でアルバイトをした。

ある気持ちのいい晴れた日、
アルバイトで大森町に行く機会があった。

菜の花が一面に咲いた小川があまりにも綺麗で、
初めて大森を訪れた時、
ここなら帰ってきてもいいかもしれないと思ったことを思い出した。

銀山川の菜の花

直後に見た求人サイト『日本仕事百貨』に
載っていた群言堂の求人情報がとても魅力的で、
田舎の暮らしの豊かさと都会のセンスを持った若者が
共存しているここでなら理想の働き方ができそうだと応募した。

2014年6月1日、
入社初日のことは強烈に印象に残っている。
ちょうどその日、他郷阿部家がNHKの生放送スタジオになっていた。

田舎にとどまらないスケール感に衝撃を受け、また、
一緒に放送を見ていたスタッフが皆会社の理念に共感して、
暮らしを楽しみながら仕事をしているのを見てさらに驚き、ワクワクした。

スタジオとなった阿部家奥の間

これまで風に任せて生きてきたが、
気が付いたら必ず居心地のいいところに行き着いていた。
面白そうなところには行ってみるという自分の行動力が、
いい種まきになっていたのだと思う。

今は大森町内に家を借りながら仕事も暮らしも楽しんでいる。
大森に来て半年経つが、この半年間は常にバタバタとしていて、
田舎だからといってスローでのんびりとした毎日ではないのだと実感している。

それでも再び人の笑顔や思い出の瞬間に
関わりながら仕事ができることにはとても幸せを感じる。

今以上にプライベートも充実させるため、
忙しい中でも自分のペースをつかんで
時間をコントロールできるようになることが目下の目標だ。

<おわり>

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書き手:広報課 三浦

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